2013年10月7日月曜日

玉石混交のマイクロファイナンス

こんにちは。
Shunichiroです。

久々のブログ更新になってしまいました。
どうも長期休みには弱いようです。


まずは、簡単な近況報告から。
念願だった、転部が叶い秋セメからは人間科学部のグローバル人間学にて学んでいきます。分野は。国際協力学やら社会開発論やら人間環境論やら・・・なんとまあ、筆者に合った学科です(笑)10月1日から授業が始まっていて、今日で全授業1周したのですが、めちゃめちゃ楽しいです。転部ゆえの語学やら数学やらが若干めんどくさいですが、その他専門の授業は非常に楽しく学ばせてもらっています。

さて、これからのブログスタイルですが、せっかくの転部ということもあり、今までのような読書からの学びだけでなく、論文なども含めた、よりアカデミックな部分にも触れつつ、意見を述べていきたいと思います。自身の成長とともに、ブログもレベルアップさせていきたいと思います。



本日は早速論文を読んだ感想などを投稿していきます。

「発展途上国の貧困削減に対するマイクロファイナンスの効果」
https://kumagaku.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_action_common_download&item_id=175&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=33&block_id=47

という論文を読みました。
本論文では、マイクロファイナンス(以下、MF)に対する批判意見を交えながら、MFが発展すべき方向の提言を行っています。

MFは貧困層に対する小口金融により、貧困層が収入を増やす行いに投資するのを助けていくというもので、グラミン銀行のモハマド・ユヌスのノーベル賞受賞より世界中に知れ渡り、今や途上国の至る所でMFが行われています。

しかし、MFの氾濫によりその弊害も生まれて来ています。
・MFの皮を被った高利貸し
本来MFは貧困層の所得向上の手助けをするためのものですが、やはりお金が絡むところにはビジネスが生じてしまいます。数多あるMF機関の中には、貧困層の収入向上へのサービスなどは行わず、貧困層が適切な投資が出来ていないまま、そのなけなしの収入を収奪していくような悪徳MFも生まれてきてしまっています。
・MFは零細事業者を生むだけで、地域の発展には貢献しない
MFは貧困層が小さくても何らかの事業を行えるようにするのを手伝うのが目的のため、MFの利用によって、例えば牛を飼う、農業資材を買うといった生産規模の小さな(しかし、個人や家族は養える)事業が活発になっていきます。しかし、あくまで小さな事業にすぎないため、大きな雇用や材料調達等が行われるようなものではなく、結果、地域の大きな発展にはつながりにくいととされています。

等がその例として挙げられます。

1点目の問題に関して、世間で賞賛されるほど、それを真似するものが現われるのは仕方ありませんが、思想の部分までは真似してもらえるのは難しいものです。その結果MFが新たな貧困層からの収奪の手段として見られないためにも、業界での規制が必要に思います。

2点目の問題に関して、ここが論文の著者のメインの主張につながる部分になります。
MFが至る所にあふれている中、所謂“マイクロ”な資金だけでなく、中間的(メソ)な資金提供も必要なのではないかと論じています。メソ・ファイナンスの提供によって、従来のような零細事業だけでなく、より大規模な事業が生まれ、より地域の発展につながるのではないか?ということです。



論文を読むのは勉強になりますね。
こんな感じでブログの更新を進めていきたいと思います。

今後とも「Noblesse Oblige」をよろしくお願いいたします。



Shunichiro

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