2014年1月24日金曜日

光の音符にお邪魔してきました【2014-No.8】

こんにちは。
Shunichiroです。

最近テスト期間ため、色々なモノが滞っていて、なんか重苦しい気分です。やっぱりタスクが溜まっているのは、精神安定上良くないですね。うまくテキパキこなして、早く平穏な日々を取り戻したいです。(そして単位も。。。)


さて先日ですが、IDPCの渉外も兼ねて、光の音符さんへお邪魔してきました。
光の教室は、歌とダンスを用いたスラムの子供たちのエンパワーメント活動を行っていまして、JICAの草の根事業にも採択されています。歌とダンスというある種変わった形での国際協力・国際開発活動に興味をひかれ、ぜひIDPCのキャリアフォーラムにもお越しいただきたいと考えています。
そこで、その打ち合わせも兼ねて、MTGにお邪魔させていただき、色々お話をうかがってきたのですが、そのときのお話などを紹介したいと思います。
(今回の記事で述べることは光の音符さんの考え方ではなく、あくまで話を伺った中で筆者が考えたことです。そのため、光の音符さんには一切の責任がないことをあらかじめ断っておきます。)



・草の根事業の良さを活かすスキームや理解が必要
いわゆる国際開発案件などは、現地の状況を深く知った上で必要な事業を導き出す、ロジカルな作業という趣が強いですが、その一方で、草の根事業というのはある種その事業を行う人間の直感や論理的でない思いの強さによって行われていくという趣が強いです。

特に、光の音符さんの場合、代表の方の直感や想いにより動いている部分が大きいため、ロジカルに答えを導けない場合が非常に多いし、またその結果もロジカルに測れるものでも在りません。歌やダンスによるエンパワーメント効果を、事前にその効果を見越した上で事業を開始できるものでも、事業の前後で定量化する方法もないですよね。


光の音符の方曰く「JICA案件などは基本的には、DAC5項目評価など様々な指標を用いて、その案件がもたらす効果やその意義などを図ろうとしますが、草の根事業には当てはまらない場合が多い。でも、草の根でしかできないことも多分にあるし、それこそが草の根事業の意義だと思う。JICAはそれを踏まえた上で、草の根ならではの視点を活かす新たなスキームを考えることが必要だ。」とのことで、“草の根ならではの視点”というのは面白いな~と思いました。


・ロジカルで測れない部分こそ大切に
上記の話の流れで、少しディスカッションしたのですが、JICAの人やコンサルタントの人というのは物事をなんでもロジカルに測ろうとするのですが、その反面ロジカルに測れない部分の物事をおざなり?ないがしろ?にする傾向があるそうです。

特に光の音符さんの場合、ロジカルに測れない部分が非常に多いのですが、だからといってJICA的な人やコンサル的な人は、この事業はだめだ、と評価してしまうのではなく、むしろ、ロジカルで測れない部分のところをいかに論理的・定量的に落としこめるかどうか?実際にどんな効果をあげているのか?という部分をこそサポートしてあげるような姿勢が大事なのではないか、と思います。

このようなことを考えると、JICAやコンサルの方はいわゆる「金槌を持っていれば全てが釘に見える」ではないですが、ツールに振り回されてしまっているのではないか?と思います。全てをロジカルにとらえ、そこから答えを導き出す方法だけではなく、ロジカルで測れない世界をいかに論理的・定量的な世界に落とし込んで実証していくのか?
そういうロジカルの在り方、そういうコンサルの在り方もあるんじゃないか?そんなことを考えました。


・いわゆる“上からの開発”といわゆる“下からの開発”の間の溝
ということを、話していくと、JICAや開発コンサルといったいわゆる開発の王道とでもいうような“上からの開発”の人間と、現地のNGOや光の音符さんのような草の根で活動している“下からの開発”を考えている人たちの間で非常に大きな溝が生じているようです。

JICAや開発コンサルは草の根事業などに対する理解がない人も多く、草の根の人たちもJICA等にはできる限り関わりたくないという人もいるそうです。

同じ開発を考えているはずなのに、なぜこうもいがみあってしまうのでしょう?すごくもったいないな~と思います。別に二つの方向性があっても構わないと思うし、なんなら両者それぞれが知見を交換し合って、より開発の手法を高めていけばいい。むしろそのほうが両者が本当に目指している上位目標に近付けるはずだと思うんですが。。。

JICAやコンサルの人たちの中には、自分たちの学歴や能力を高く誇っている方も多いと思います。もちろん知的な作業をするためには、そういったものも必要かもしれませんが、それに固執してしまうのは真の知性ではないんじゃないか?と個人的には思ってしまいます。

自分の能力や学歴にたいするちっぽけなプライドなんて目もくれず、本当に自分たちが目指す世界の在り方を実現する為に、考え方の異なる他者に歩みより互いに手を携えてさらなる高みを目指していく、自ら自分たちの理論を発展させていく、そんな姿勢こそが一番大事ではないんでしょうか?





私は今回光の音符さんから色々なお話を伺って、上記のようなことを考えました。
本当に開発をなしとげるためには、ロジックも大事だしロジックで測れない感性も大事。それを両者が理解した上で、考え方が異なれど、上位目標としての開発をなしとげるために手を携え合って切磋琢磨していくことが大事だとお思います。しかし、鶏と卵ではありませんが、本当の開発をなしとげていくために必要なことは、まずはJICAや開発コンサルと言ったちっぽけなプライドと学歴とロジックに振り回されてしまっている方々の考え方や姿勢が変わっていくことが求められているのかもしれません。

私自身も人の感性やロジックで測れないところを理解できる人間になっていきたいものです。


Shunichiro

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